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2024年映画&読書日記

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2月25日記

1月〜2月読んだ

本の記録

​「空と風と時と〜小田和正の世界」

小田さんの生い立ちからオフコース時代、ソロになってからの活動など最近のライブの様子まで小田さんの情報が盛り沢山だったが、まあ、自分にとってはほとんど知っていることが多かったわけだが、オフコースがまだ売れていない時代にRCの忌野清志郎が小田さん「僕の贈りもの」いい曲だねって言われて、小田さんが「僕の好きな先生」いい曲だって返したっていう件は驚いた。

「あの頃、忌野清志郎と〜ボスと私の40年」

初期のRCサクセションのファンだった作者が、RCの追っかけをしているうちにスタッフとなり、マネージャーとなって働くようになる。清志郎が亡くなってから出版されたようで、文庫化されていたので買って読んでみた。清志郎の素顔が映し出されている。

「ムーミンとトーベ・ヤンソン」〜自由を愛した芸術家、その仕事と人生

まだ、自分の作品が世に出る前からの制作活動の様子など興味深かった。自由を求めるヤンソンの芸術家としての姿勢に感心した。

ふしぎな絵本「十二の真珠」

やなせたかしが、まだ売れてない頃作った絵本。この12のお話の中に「アンパンマン」があり、のちのそれゆけアンパンマンの原型が見られる。

 

アンパンマンの遺言

この本、ちょっと見たことあるけど、図書館かなんかで見たのかな?と思って購入したら、なんともう1冊家にあった。やばいっ!記憶が!まだ全部読んでいなかったようなので、今回しっかり読んでみた。自分の遺書にも近いなと思い、もう1冊は亜由美にあげよう。いい本だったし。やなせたかしの半生がわかる。多くの人との交流、そして何もかも仕事としてやりこなしていくヴァイタリティに感服する。そして、やなせたかしの考える漫画について自分との共通点を何度も感じた。漫画に詩的なものを求めているということ。そして、この言葉「漫画の原則はパントマイムだと思っている」という記述。全く自分と同じだと思う。とにかく作家としてのやなせたかしさんの人生そのものがドラマのようだ。まあ、来年朝ドラになるわけだが。

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6月26日  3月から旧境野小学校の教室を借りて、絵を制作。置戸町図書館で借りては、ハンモックに寝そべって本を読むことも。      尊敬する清志郎と細野さんの本を見つけて、改めて二人の足跡と、その音楽に対する姿勢にただただ乾服するのみだ。細野さんには大きくはまり、古いCDやら、tシャツまで買ってしまった。恋は桃井りとろっかまべいびいをギターで練習中。

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7月ごろ

わが尊敬する作曲家であり、プロデューサーでもあり、日本の音楽界を進めてきた村井邦彦さんの自伝的エッセイ?とでも呼べば良いだろうか?『翼をください』を始めその作曲の力のすばらしさはもとより、優れた音楽家を見抜く目の確かさ。赤い鳥。ユーミン、YMOといったグループに多くの時間を与え、自由にアルバム作りの場を保証した。特にユーミンのファーストアルバム「ひこうき雲」は、当時スタジオミュージシャン的な活動をしていた細野さん率いるキャラメルママ(メンバーに松任谷さん)がバックアップし、あのような素晴らしいアルバムが生まれたと言える。そんな当時の裏話が多く語られ興味深い。

8月〜11月

又吉直樹という人物に、前々からテレビなどで見ても興味深い人だと思っていたのだが、ここ2〜3年?ほとんど毎週月曜日9時からNHKのラジオ番組を聴き続けている。

 それは、又吉と向井と児玉という芸人三人による「あとは寝るだけの時間」という番組だ。3人は、もっと若い頃共同生活をしていただけあって、その仲の良さは聞いていてもよくわかる。その掛け合いも見事でただでさえ馴れ合いになりそうな雰囲気なのだが、どういうわけかお互いのツッコミで微妙な緊張感?が生まれ、そのゆる〜く最初のタイトルコールさえも、何回も失敗するというプロらしくない部分さえも愛おしく思える不思議な番組である。

​ そんなわけで、又吉という人の小説は2冊ほど読んではいたのだが、エッセイも読もうとここんところ又吉のエッセーばかり読んでいる。

『第2図書係補佐』

これは、又吉お勧めの小説などを紹介した文なのだが、肝心なその小説のことは、詳しく書かれていない。多分それは又吉の意図的なものだろう。本当に読んで欲しいから、その小説についてはあまり触れず、その本を読んだ前後の自分の心境や状況について書かれていることが多い。

『東京百景』

​これは最近(11/8)読んでいる又吉が東京に来たばかりの頃、芸人として歩き始めた頃のことを東京の情景と重ねて書き綴ったものだ。まだ、売れてなかった頃の又吉の生活や人間関係が知れて面白い。

霧の波止場1938仏(11/8)

 マルセルカルネ監督 ジャンギャバン主演

 

12月からアトリエでのお絵描きは一時中止するため、しばらくしてなかった映画鑑賞を始めることにした。メルカリで買った黒澤明監督と小津安二郎監督の映画はお正月以降にゆっくり見よう。まずはフランスの古い映画から。

 まず冒頭の真夜中の人気のない道路を主人公のジャンギャバンが通りすがりのトラックに拾われる場面。ここで主人公の性格づけがなされている。運転手との会話や犬を避けようとする行動などこの場面は短く終わるが大事なシーンとなっている。この映画の中でこの犬が大事な役割を果たす。

 この映画、なにかとセリフの言い回しがシャレていて、まあ現実の会話からは少し離れてしまうようにも思えるが、映画なんだからイイのかな?主人公が不思議な居酒屋?木賃宿?で初めてヒロインに会う場面も、いきなりそんな会話?とか思ったが、イイのかな。

 ヒロインにつきまとうヤサ男を主人公が力づくで追い払う、ビンタのシーンは爽快だった。後で調べたら、この監督なんと「天井桟敷の人々」の監督だった。納得の一作。

 

鉄格子の彼方 1949年 仏•伊共同作品(11/10)

ルネクレマン監督 ジャンギャバン主演イザミランダ共演

妻殺しで牢獄に入ることが決定している男と料理店で働く貧しいシングルマザーとの恋愛という救いようのない設定で、やはり結末は悲劇的だったので、好きな映画とは言えないが、シングルマザーの一人娘と主人公(ピエールという名前だったかな?)との会話や、娘と母との関係やピエールと母との恋愛とこの三人の関係が興味深く、それぞれが懸命に生きようとする姿が清々しい。しかし、なんといっても設定が暗澹たるものだけに、逃げ場はなかったということか。この監督、「太陽がいっぱい」や「禁じられた遊び」などどれも悲観的な映画で、少し納得した。

 

踊る大紐育1949年米(11/11)

監督ジーンケリー、スタンリードーネン

出演ジーンケリー、フランクシナトラ、アン•ミラー

ミュージカルで、特にダンスと音楽中心の映画なので、まあストーリーはあまり重視されないのだろうが、ニューヨークに立ち寄った水夫三人のたった1日の出来事(色恋沙汰)をえがいたもの。

 とにかくジーンケリーのダンスが秀逸。特にヒロイン(地下鉄ガール)との意気がピッタリでこの映画の随所で素晴らしいダンスが見られる。後で出演者を見て驚いたのだが、三人の水夫の一人がフランクシナトラだったこと。若い頃の顔を知らないから、気づかないのは当然だが、ダンスは仕方ないとしても、歌もそんなに上手に感じなかった。

 この映画の監督のコンビで「雨に唄えば」も作られているらしいので、期待できる。

 

モンキービジネス1952年米(11/12)

ハワードホークス監督

ケリーグラント、ジンジャーロジャース

マリリンモンロー

若返りの薬を開発中の博士とその妻のドタバタ喜劇。実に面白かったが、深みはない。マリリンモンローが出演ではないが、端役で出ていてやはりその魅力は煌めいていた。とにかく若返ってからの二人の幼児化した演技が面白くて飽きずに最後まで見れた。ハワードホークスという監督、一般的に職人的な2級映画作家という評価らしく、確かにそんな感じだった。

 

コンドル1939年米 (11/14)

ハワードホークス監督

ケーリーグラント、ジーンアーサー出演

ハワードホークス監督の映画が気になってこの映画を見てみた。モンキービジネスより良かった。全編を通じて面白かった。主人公とヒロインとの関係や、元飛行士が弟を死なせた原因となった男との同時飛行。その男の妻が主人公の元妻だったりして複雑な人間関係。飛行士達の命懸けの行動など見せ場が多く、また展開も早くて雑然とした感は拭えないが、ケーリーグラントの主人公の行動は一貫しており、ジーンアーサー演じる踊り子?が惹かれるのは納得いく。ピアノを弾くジーンの魅力もイイんだけど。ただ、なんだろうこの映画今ひとつしっくりこない。ケーリーの顔が濃すぎる?それからタイトルの「コンドル」。確かに飛行中の重要な場面でコンドルが飛行機にぶつかるシーンがあるわけだが、この映画そこか〜い?もっといいタイトルあったろうに。それから時代で仕方ないと思うけど特撮。オモチャの飛行機ってすぐわかるのもちょっと。ただ、これは実写だよなという場面もあり、当時よく撮影できたなと感心した。まあ、人間ドラマなので、飛行場面はそれほど気にはしないのだが。あと脇役のトーマスミッチェル。確か「駅場車」で酔っ払いの医者役で出てた人だと思うのだが、やはりこの映画でも味のある演技をしていた。もうちょっと、この監督見てみたいと思った。

 

上海特急1932年米 (11/14)

ジョセフフォンスタンバーグ監督

マレーネディートリッヒ主演 クライブブルック出演

この映画、お話はともかく、マレーネディートリッヒの魅力に溢れた映画と言える。ディートリッヒの映画は2〜3本みていると思うが、どの映画も彼女の気品ある美しさ、もちろん容貌も素晴らしいが、その仕草や表情が彼女独特の美学を形作っている。この映画でも随所にそうした演技が見られ興味深かった。監督は他の映画にも彼女を使っていて、次はモロッコを見てみよう。

 このお話、上海行きの特急に乗った人々の悲喜交々を描く?かと思われたが、主人公の上海リリ(ディートリッヒ)と過去の恋人軍人?との恋愛話が中心で、他の乗客のエピソードはやや薄く、何せ当時の中国の状況?や社会的背景もよくわからず、列車を乗っ取った人物も目的や本人の立場も理解できないので、結局サスペンスとしての面白さはわからなかった。まあ、なんにせよともかくディートリッヒですね。

 

我等の生涯の最良の年1946年米(11/15)

ウイリアムワイラー監督

ローマの休日があまりにも良いので、この監督他の作品も見たが、やはりローマの休日を超える作品はなかったように記憶する。この映画は良かった。三人の帰還兵のそれぞれの物語が並行して進んでゆく。戦争で義手となったホーマー、結婚はしていたが奔放な妻との新しい生活に悩むフレッド、銀行マンとして復帰するが上司との意見が異なるアル。ホーマーの帰りを心待ちにし両手を失い心を閉ざすホーマーに寄り添うウイルマ。最後の結婚式のシーンは泣けた。アルの娘のペギー役の女優(テレサライト)がなかなか良くて、妻のある男に好意を持ってしまった純粋な娘役を健気に演じていた。まあ、タイトルからハッピーエンドがわかってしまってちょっと残念だが、人間の良心を信じたイイ映画だった。

 

パラダイン夫人の恋1947年米 (11/16)

ヒッチコック監督 グレゴリーペック、アリダヴァリ

どうもヒッチコックの映画は構えてしまう。いつ何時恐ろしい出来事が起こるんじゃないかって。この映画も随所にそうした雰囲気が漂っていたが、全然関係ない刑務所の被告人の後ろにいるおばさん、何度も出てくるので、何かこの事件に関わるのか気にしてたが、全く関係なかったりして。ヒッチコックの映画は、ちょっと考えすぎてしまう傾向がある。意外と捻った展開はなくて、最後はハッピーエンドでひとまず安心して眠れました。

調べたら、主役のパラダイン夫人を演じた女優は第三の男に出ていたらしく、第三の男もう一度見てみよう。

 

旅愁1950米 (11/17)

ウイリアムディターレ監督 ジョーンフォンテイン、 ジョセフコットン

旅先で知り合った男女が、ひょんなことから今までの人生を捨て新しい人生を歩もうとするメロドラマ。舞台はイタリアの観光地が多く使われ、見ていて飽きないし、ヒロインのジョーンフォンテーヌという女優も魅力的だった。髪型が気に入った。調べたら他にもヒッチコックのレベッカや断崖にも出演していて、自分も見てるはず。ただ、お話は無理があって彼等の逃避行は破綻していくことは当然の結果と言えるのかなあ。最後の飛行場での別れのシーンもカサブランカ?後半の主人公のピアノのリサイタルシーンは圧巻で見せ場となっている。彼女は親が日本で働いていた関係で東京で生まれたらしい。

 

グレンミラー物語1954年米 (11/18)

アンソニーマン監督 ジェームズスチュワート、ジューンアリソン

グレンミラー物語というタイトル通り、グレンミラーの売れなかった時代から少しずつ音楽家として成功していく過程と大学時代からの知り合いだった妻との結婚から夫婦として協力して音楽活動を進めた過程が並行して描かれている。まあ、ある程度は誇張されてはいるだろうが、ほぼこの映画の通り夫婦円満だったんだろうなと想像される。音楽映画だから演奏シーンも多いが、ムーンライトセレナーデやインザムードなど超有名な曲が多く馴染みやすい。ただ、区別がつかない。なんとサッチモ?ルイアームストロングさん本人が出演には驚く。とにかく癒される音楽で全編通じて幸せなムードで見られる。ヒッチコックの映画にジェームズスチュワートとケーリーグラントがそれぞれ4本づつ出ているらしく、今まで区別できていなかった。ジェームズスチュワートの方が優しい顔なんだな。

 

 

 

 

 

透明人間1933年米 (11/19)

ジェームズホエールズ監督

なんと言っても、特撮技術もまだ発達していなかったあの時代に、よくあのような映像を作ったなあと感心した。また、あの透明人間のコスチュームが包帯やサングラスなどなかなか不気味に作られていて良かった。あんな薬が作ることができたら、あの博士のような行動になるのだろうか?ともかく悲劇的な最期だった。この監督フランケンシュタインも撮ってるようで、こういう映画得意なんだな。

 

 

 

間諜(1937年)英 (11/21)

ヴィクターサヴィエル監督 ヴィヴィアンリー、コンラートファイト出演

展開が早く、登場人物も多かったせいか、お話の筋がよくわからないまま見ていったが、ともかく恋に落ちる二人がどちらも間諜(スパイ)ということだけはわかった。洋服の模様に地図が記されてあり、それが重要な情報を含んでいることなど面白いスパイのアイデアが見れて面白かったけど、実際にあんなスパイ合戦みたいなことが当時第一次大戦の頃あったんだろうか?まあ、イギリスの映画なのでほとんど英語だったが、登場人物はフランス人、ドイツ人、北欧の国や様々な人種が登場して複雑だ。それに客船と潜水艦のシーンはやはりオモチャを使ってるのが丸見えで特撮技術の稚拙さは否めない。ヴィヴィアンリーのあの傲慢?とも思える堂々たる表情は光っているが、特にドイツの間諜とのラブシーンの表情は映し方もイイのだろうが、見事に美しい。ラストシーンは、えっ?これで終わりみたいなあっけなさだったが、まあどちらの間諜も銃殺というような結末ではなかったのだなと、少し安心した。

 

 

ニューオリンズ1947年米 (11/22)

アーサールービン監督 ルイアームストロング、ビリーホリデー

まずは、jazzがアメリカに浸透していった1917年前後の様子がよくわかる映画だった。この映画には、そうした歴史的な価値があるだけでなく、エンターテイメントとしての楽しさ、もちろん音楽、そしてストーリーもよくできた名作と言えると思う。サッチモのトランペット、ビリーの歌、他に自分はあまり知らないのだが、当時のジャズ奏者が軒並み出演しているらしい。それから感心したのは、店の店主役が賭博から音楽支援への行動に移って行くのだが、そうした行動やお客への対応、クラシック歌手のヒロインやその母親への対応に人間としての魅力が感じられるように描かれていた。この映画全く不満のないイイ映画だったのだが、ラストに歌われる(お話の中で何度も歌われるのだが)ニューオリンズの故郷を想う歌があるのだが、自分には馴染みがないためか、あまり心に響かず、自分の知っている曲だったらもっと感動していたのではないかと予想される。監督を調べたら、別に音楽映画が得意というわけではないようで、アリババと十四人の盗賊やオペラの怪人(これは音楽関係してんな)を作っている。

 

 

山河遥かなり1947年米 (11/23)

フレッドジンネマン監督 モンゴメリークリフト

この映画の原題はserch(探す)。戦災孤児が母親を探し求めるお話。まずは子役が素晴らしい。まあ、それは監督の手腕とも言えるわけだが。戦争で不幸な生い立ちの孤児達の施設での振る舞いのその暗い沈んだ子供達の様子が良く描かれていた。またその少年たちが逃げていく廃墟。廃墟好きな自分にとってこのシーンは見逃せない。この映画の中で何度も使われていた。また、この少年に出会い、育てようと決心する青年の子供に接する姿も素晴らしかった。ラストシーン母親を見つけて走りよる少年のシーンには泣けた。お涙頂戴式の演出とはいえ、やはり感動的なシーンになっている。名作と思う。監督は西部劇で1番好きな「真昼の決闘」を作った監督だ。いい監督なんだな。ほかに「地上より永遠に」「我が命つきるとも」を作ってるらしい。見てみたい。

 

 

 

 

アンナカレニナ1948英 (11/25)

監督ジュリアン・デュヴィヴィエ ヴィヴィアンリー主演

この監督の映画はたくさん見た。特に「望郷」「パリの空の下セーヌは流る」など気に入っている監督だ。この映画もよかった。ヴィヴィアンリーのアンナ役はハマり役と言える。まあトルストイの原作を読んでないのでどうかと思うが、このお話だが、真の愛を求める既婚者であるアンナ。そのために家族を犠牲にするってやはり不道徳?この映画では、どうもアンナがわがままな女性に描かれて見える。仕事に熱心な夫、不倫する妻という構図、まあ、考えさせられる事例ではある。不幸な結末に後味が悪い。やはりそういう終わり方しかないのかな。

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アニーよ銃をとれ1950米 (12/2)

あまりにも有名な映画タイトルなので、逆に敬遠していたのだが、この映画つまらなかった。元は舞台でのミュージカルだったらしく、音楽もショーほど素敵な商売はないなど聴き馴染みのある曲は素晴らしいのだが、何しろ主人公のアニーと相手役の男に魅力がないため、この映画をダメにしている。お話もラストのアニーが男のために負けてあげるなんて最低の終わり方。全体を通していいセリフもほとんどなく、見てるのが苦痛だった。

 

 

 

モロッコ1930年米 (12/4)

ジョセフフォンスタンバーグ監督 マレーネディートリッヒ ゲーリークーパー

上海特急と同じ監督。この頃のマレーネディートリッヒはこの監督と組んで映画に出演している。

この映画、日本映画「悪魔の手毬唄」の中で日本での字幕付き初トーキー作品として、ラストシーンが使われていて、そのシーンだけ見ても、イイなあと感心させられたが、改めて見て、その素晴らしさを感じた。ともかく、この映画もマレーネディートリッヒの魅力満載なのだが、酒場で歌を歌ったり、リンゴを売るシーンは圧巻でマレーネディートリッヒの魅力が迸っている。若き日のゲーリークーパーも魅力的で、「真昼の決闘」の頃のクーパーは少し老いが感じられて渋いのだが、若いクーパーも素晴らしい。あんな女たらしの役なのに嫌味が感じられないのは、贔屓目に見ているせいか?二人の複雑な心理を(特にマレーネ)うまく描いている映画だと思う。あの何かを真剣に見つめる眼差しが心を打つ。ラストシーンのクーパーとマレーネが手の仕草でお別れの合図をして、その後砂漠に歩いて行くシーンは見事というほかない。あの力強い足並み(砂漠だから自然とそうなるのだが)そして、マレーネの美しい脚。​もう何度も見ていたい映画だった。

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